ライトノベルにありがとこー

『好きでワクワク』をコンセプトにしたラノベブログです。

【幼馴染と、初恋と】『負けヒロインが多すぎる!2』感想

こんにちは、とこーです。

お久しぶりですね。いや、ほんとに。

最近はちょっとやることがありまして、なかなか新作ラノベを終えていない部分があります。あとはまぁ、琴線に触れる作品の母数も少なめですし。

 

そんななか、今日は『負けヒロインが多すぎる!』の二巻が発売されましたね。

今回はその感想を書いていきたいと思います。

 

一巻感想記事はこちら

toko-96463.hatenadiary.jp

 

 

 

ネタバレありになってしまうので、未読の方向けに一言

 

めっっっちゃおもしろかったです!!!

 

ではいきましょうか。

bookwalker.jp

 

 

 

1.ポンコツが多すぎる!

一巻から続き、負けヒロインたちのオンパレードだった今作。

今回はスポーツ少女・焼塩檸檬ちゃんに焦点が当たったわけですが、そこには後で触れるとしましょう。

何と言ってもこの作品は、ポンコツキャラが多い!

負けヒロインよりポンコツキャラが多いんですよ、これ。

何しろ主人公ポジも、勝ちヒロインポジも、実際の主人公である温水くんも、負けヒロインたちも、おおよそみんなポンコツな要素があって……。

で、そのツッコミどころ満載な掛け合いと、それに巻き込まれる自称背景キャラの温水くんのツッコミが面白い。

めちゃくちゃ可愛い、萌える、悶える、っていう展開ばっかりじゃないですし、甘々が跳梁跋扈する今の時代では、そういう要素が物足りないって感じるかもしれないです。

が!!!!!

このポンコツで抜けがあって、でもちゃんと大事なところはしっかりしている感じ。

これが実にキャラの魅力になっていていいんですよね。

 

これ一巻のときにも言いましたけど、やっぱりこういうのが青春ラブコメなんですよ。

痛みもあって、モヤモヤもあって、でもそれを包み込んで『読んでて楽しい!』って思えるコメディ要素があって。

ツッコミどころ満載で、現実的かというと微妙なところがあって、けどそれがダメなんてことはちっとも感じない。そう思える作品でした。

 

個人的にはゾンビ系ギャル(?)志喜屋さんが好きです。あと朝雲さんも。この人たちはまともかなーって油断してたら、余裕でヤバい人たちでした(語弊ありまくりの表現)

 

 

2.ぽっと出のモブキャラの成長

今作の主人公である温水くんは、一見すると平凡に見える人です。

が、割とアレな部分があることは一巻を読んだ方ならお分かりだと思います。

「そーゆーとこだよ」と再三言われる彼は、マジで残念で、お世辞にもかっこいいとは言えなくて、けど愛嬌が持てるキャラです。

一巻のあのラストに於いての友達のシーンとかね。

 

で、今回。

温水くんはしっかり八奈見さんと友達になり、色々あって焼塩さんたちとのアレコレに巻き込まれていきます。

その中で垣間見える温水くんの成長というか、変化というか、そういうのがいいなぁって思いました。

少しずつ、でも確実に友達を作っていき、友達付き合いに対して抱くモヤモヤや戸惑いとも向き合って。

めちゃくちゃ『THE友情』って話じゃないですし、そこまでなるほど関係が進展してるわけじゃないですけど、着実に友情を築き、友達付き合いを自分事にしていってる感があってよかったです。

個人的にはあれです。焼塩さんのお祖母ちゃんが最後に温水くんに告げた、あのセリフが好きです。なんかグッときました。私だけかな。

 

 

3.夏の夜に隠した初恋の行方―—

さて、表紙を飾った焼塩さんの話に移りましょうか。

一巻に於いて、三連ちゃんみたいな形で見事に玉砕していった三人の負けヒロイン。

そのうち、焼塩さんだけはいまだに想い人に想いを告げられずにいました。

そんな彼女が想い人・綾野くんと一緒にいるところを発見されて……というのが今回のお話。

 

焼塩さんの話に移ると言っておいてなんですが、今回は焼塩さんと綾野くんを巡る、朝雲さんの切実な思いや八奈見さんの考えも胸に残りました。

 

焼塩さんと温水くんのやり取りとかもよかったんですけどね?

焼塩さんが涙するシーンとか、童話の話のところとか、好きだった!

けれどやっぱり小学校での、焼塩さんと綾野くんの話が一番胸に刺さりましたね。

負けヒロインだった焼塩さん。

しかし女として見られていなかったわけでも、全く好意を抱かれていたわけではなくて、そういう意味では負けていなかったわけで。

けどそれでもやっぱり時間は巻き戻らないし、ハッピーエンドの前にも戻らないから、等しい時を進んでいくしかない。

そのためにちゃんと初恋を終わらせて、『好き』って言えて終わるのは、負けヒロインの美しい散り際だったのではないでしょうか。

私はあのシーン、冴えカノの幼馴染ヒロイン・英梨々が頭をよぎりましたね。

桜の散り際が最も美しいように、夏休みの終わりが或いは一番夏を感じるように、ちゃんと負ける瞬間の輝きってこうも美しいんですね。

あの見開きの挿絵は最高でした。

あのシーンによって、私のマケインへの好き度は一気に上がりましたね。

 

 

 

そんなわけで、久々に感想を書いたせいでいつも以上に駄文でしたが。

今回はここまでとしたいと思います。

三巻にしてもう二学期とか早いなとか、夏休みの諸イベントしれっとスキップする温水くんは「そーゆーとこだぞ」とか、色々思いつつ。

三巻が楽しみになる、とても素晴らしい二巻でした!!!

『これからくるライトノベル大賞』……もとい、『次にくるライトノベル大賞』でもこの作品はノミネートされているそうですので、気が向いた方はぜひ投票を。

 

と、急に回し者感を出しつつ。

読んでくださってありがとこーございました!