ライトノベルにありがとこー

『好きでワクワク』をコンセプトにしたラノベブログです。

『異世界誕生2006』感想

 今回は異世界誕生2006 を読んだのでその感想を書きたいと思います。

 この作品についてはちょっと不思議な感じの本なのですが、おすすめなので。

 

 AmazonのURLをば。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07WNTPN2D/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

 

 それでは始めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 正直、この作品についてはあまり読むつもりはありませんでした。

 あらすじとか読んでも明らかに『ラノベ』感がなくて、自分が苦手なタイプの作品だと思っていました。

 が、本屋でふと見かけたときにTwitterで絶賛されていたのを思い出して買ったのでした。

 

 と、ここまでは出会いのお話。

 それから家に帰ってやることを済ませて読みました。

 ぺらり、ぺらりとページをめくります。

 序盤→ほーん、なんか重いなぁ。

 中盤→うぅむ、さらに重い。

 と、いう風に思いながらも、けれどなぜだかページをめくるのが苦痛じゃないという不思議な感じがしました。が、気にせず終盤に突入。

 そして、読み終えて。

 『お、おう。。。』という感じがすごかったです。

 Twitterでも言いましたが、読み終わってもなお、この作品が『面白い』作品だとは思いませんでした。

 内容としては、WEB小説がまだ今ほどはやっていない頃に、息子の残したプロットをもとに母親がWEB小説を書いていくという内容。

 思いつきそうで思いつかない内容ではありますが、かといって斬新すぎて『これを思いつくとは、天才かっ!』となるほどの内容ではなく、だけれどありふれているわけではない。ただ、全体的に絶対ライトノベルには合わない内容すぎるなぁ、と思うものではありました。

 伏線回収が上手だったなぁ、と思わなくはないですが、感動を覚えるほどの驚きはありませんでした。これは、悪い意味ではなく、むしろいい意味です。驚きのある伏線ではなく、『事実が積み重なっているから真実を明かすのにまったく違和感がない』というニュアンスでの伏線回収がなされていたのです。

 つまり、この作品はこれまでの『ライトノベル』とは一線を画する作品であるように思います。

 伏線回収で感動を覚える作品はこれまでにもありました。斬新なテーマを掲げた作品もありました。素朴な良さがあった作品もありました。

 けれども、この作品はとにかくそれらと別次元にある気がするのです。

 その別次元がいいものなのか、悪いものなのかは僕にはわかりません。もしかしたら、こういった作品は今後評価されず、廃れていくのかもしれません。ですが、僕はこの作品が、ライトノベル業界が進化していくためのカギにすらなりうる作品であるように思うのです。

 そしてライトノベルを読む側の僕たちも、この作品を知るべきではないかと思います。

 面白いわけでも、面白くないわけでもなく、そもそも面白いとかを論ずる必要もなく、僕たち物語を求める人にとって必要な作品。それが『異世界誕生2006』だと思います。

 ぜひ読んでみてほしいな、と思います。