『未完結ラブコメと運命的な運命論』感想
未完結ラブコメと運命的な運命論 を読みましたので感想を書きます。
その前にAmazonのURLを。
それでは始めます。
これはTwitterにもあげたんですが、この作品を含め、最近自分が読んでいる作品は数年前、ものすごく読みたいと思ってたのに売ってなくて、それで自分で拙く書こうとして挫折したようなテーマの種類であるように思います。
もちろん、ストーリー展開とかは全然予想できないですけどね。
運命を軸に、面白おかしくしながらも『非現実』と『現実』の断絶をうまく示している作品だと思いました。
けれども、これはただ『非現実』と『現実』をこれはこれ、それはそれ、と分けるものではないとも感じました。
現実に生きる少女が非現実な『運命』に憧れる。
『運命』的に出会ったからといって、『運命』的に続き、終わるとは限らない。
汚く、みじめな『現実』がある。
そんな現実と非現実の結びつきも含めて『運命』なのか、その結びつきは『運命』とは異なる『意思』による物語なのか。それは完結するまでは分かりませんが、後者の方が素敵だとおもいます。
そういう意味で続きが楽しみですね。
さて、そことは別の話として。
個人的には未来ちゃんが可愛いなぁと思いました。
明らかに態度はあざとくて、それがどうしようもなく『非現実』なんですけど、そういうところに魅力を感じるものですね。
それで思ったんですけど、未来ちゃんだけでなく、ミリカちゃんも含めて、非現実的なヒロインってある意味、現実的ですよね、今の時代。
この作品がメタ的に打ち切りになっている作品を扱うのと同様、今の時代に生きる私たちも何らかの創作物と触れ合うわけで。
小さいころに見たアニメだったり、ドラマだったり、絵本だったり。もしくは教科書で読んだ話でもいいですけど、私たちはそういうものに触れることで『可愛い』『かっこいい』という価値基準を身に着けていると思うのです。
だとすれば、非現実的な部分も含めて現実的ですよね。
ま、未来ちゃんみたいな子が現実的にいろよ! というオタクの願望ですけどね。
また、全体としては、序盤がとても読みやすかったように感じます。
もちろん最後までそれなりに読みやすいのですが、なんとなく最初の数ページはすらすら読めました。
終始、シリアス感はあるのに読みやすくて、癒されましたね。
ラブホテルの描写をあそこまではっきりやるとも思いませんでしたけど。
これくらいで終わりにしたいと思います。
蛇足ですがMF文庫Jから出てたら、絶対ラブホテルのところの挿絵入れましたよね。
というか講談社ラノベ文庫さんでも、そういうえっちぃのあってもいいんですからね??
まぁ、そういう挿絵を入れるべき描写ではなかったので入れない選択が正しいでしょうけど。
それでは、ここで。