『弱キャラ友崎くん Lv.1』感想
今回は、第一巻発売当初から読んでいる(といっても発売から二か月くらい経って買ったんですけど)、弱キャラ友崎くんの感想を書きたいと思います。
いつもなんですけど、ネタバレとか気にせず、とにかく読んで思ったことを書きなぐっているスタイルなので、本の紹介にもなってないし、『何やってるんだろ』という気になるんですけど、まぁストーリーのネタバレも大げさにはしてないので、ちょろっとディティールだけ読んで読みたくなった人がいたら売れしいな、くらいに思ってます。
あと純粋に本を読んで感想を書くのが好きなので、今まで読んできたけどかけてなかったものを書きまくってる最近です。
それではAmazonのURLを。
では始めます。
人生をクソゲーだと考える主人公、友崎くん。
一方、人生が神ゲーだと考える日南さん。
この二人の考えはどちらも理解できるところがありました。
いろんなハンデがあるから、不公平だしやっていられないと思う気持ちもわかります。
以前、人生をゲームとして分析して攻略方法を書いた本がありましたが、それを読んでもわかるように人生は複雑すぎてルールも大してありません。
クソゲーだと思えるのは当然です。
でも、日南は努力し、カーストトップにのぼりつめ、結果として神ゲーだといいます。
これもまたわかるような気がします。
努力をして、人との関わりをもつようになればある程度、人生のルールが見えてくる。これは当然でしょう。
ただ、すごいのは日南の努力量です。
絶対にほかの人はそこまでやってない。そこまで思うくらいに大量の努力を、しかも正しい方向でし続ける。
この努力をするモチベーションがなんなのかはわからないですが、そうやって努力し続けるヒロインは気高くてきれいですよね。
終盤、努力について吠える主人公。
彼の咆哮はまっすぐで拙いものでした。けれども日南のようになみなみならない努力をする人を知っていて、自分もなみなみじゃない努力をしていて。
だからこそほかの人の努力の尊さもわかるし、それを馬鹿にする人を怒る。
そんなキャラクターとしてのマジの行動には泣かされました。
いや、ほんとすごいって。泣いたからね、マジ。
文章的なことに話を変えます。
この作品は新人賞の作品なのですが、そんなこと全く感じないくらいに『ラノベ』感の強い文章です。
笑えるところは笑えるし、主人公のモノローグはそこそこに長いし、感動させてくるし。
そんな感じなのでとても読みやすい作品です。うっとうしさみたいなものも感じなかったので、ラノベ好きならすらすら読めると思います。
これは最後の蛇足ですが、ラストシーンの主人公と日南の会話はぐっと来ました。
ヒロインとかじゃなくて『戦友』だなぁと感じたのでした。
そこがこの作品では一番好きなところです。
それでは今日はここまでで。
明日は二巻のことについて書きます。