『〝文学少女〟と飢え乾く幽霊』感想
こんにちは、とこーです。
本日は、『〝文学少女〟と飢え乾く幽霊』の感想を書いていきたいと思います。
この作品はどうやら思っていたより長いようで、この冬に読み切ってしまおう、と思っております。
さて、前置きもほどほどにいきましょう。
一巻と雰囲気は変わらず、しかしより一層愛を押し出したお話でした。
一巻のモチーフとなっている人間失格はともかく、今回モチーフになっていた嵐が丘は読んだことがなかったのですが、そういう僕でもなかなかに楽しめた作品でした。
内容について入る前に言わせてもらうとすれば、『読書好きだと寄り楽しめるけどそうじゃなくてもかなり楽しめる』作品でしたし、作者さんの本への愛がひしひしと伝わってきました。一巻よりもあからさまに感じましたね、これは。 全体として、今回は前回よりもミステリーっぽさが強くなった感があります。物語自体が前よりも長くなった、ということも関係しているのでしょうか。
はじめのちょっとした謎から、どんどん深く落ちていくようにストーリーは進みます。挿入される、太字の文章は最初からどんな意味なのか考えれば考えるほど分からず、どんどんドツボに落ちていく。少しずつ真実が明かされていっても、それでもまだベールに包まれていて『考える』。この快感はミステリーそのものだったなぁと、感じます。
そんなミステリーの中で、それと絡めながらも別に語られていく主人公の心情には感動させられました。
1巻よりも主人公の過去に繋がる要素が強く、この紐づきによって主人公が傷ついていく様は痛ましく、不安なものでもあります。
本編とあそこまで、上手く絡められるというのも僕としてはなかなかすごいなぁと感じました。
学園ミステリーなのに学園から拡張して、人の生き死にや過去が大きく物語に関わる作品なので、正直、どんどん主人公からは話が乖離していってしまうような気もしていましたが、見事に集約されて、主人公の苦しみに繋がっていました。
遠子先輩は確実にメインヒロイン的な立ち位置なのですが、まるでお母さんのような包容力と妹のような無邪気さがあり、彼女の魅力も伝わりやすくなっていと思いました。
可愛い、とかではなく『いてほしい』存在だなぁと感じました。
色んな人の心情が交差する中でも、今回の物語の軸となる2人の話は、切なさもあるし、決して幸せなものではないけれど、それでも彼女にとっては100点の幸せだったのかもしれないなぁ、とも、感じました。
今日はここまで!
短くてごめんなさい。。。まだ語彙力が、足りないぜ。
ということで、読んでくださってありがとこーざいました!