『-異能-』感想
こんにちは、とこーです!
いやぁ、久々にラノベ買うと読書が止まりませんねー!
私の通っている学校はそろそろ入試の休みなのでその間に試験勉強(主に数学)しなきゃいけないんですが、これは進まないなぁー!
さて、ということで今回は-異能-の感想を書きたいと思います。
ではいきます。
この作品はタイトルを見た時から買うと決めていた作品でした。
そもそもタイトルとあらすじを見て買うことが多い(というかそれしかない)のですが、今作についてはこの潔い2文字でのタイトルを見た瞬間惹かれましたね。あらすじ公開される前に多分ツイートしてます。
で、あらすじが公開されて読んで、改めて楽しみになった作品でした。
主人公じゃない。
そんなモブの物語として幕は開きます。ありがちといえばありがちです。
ですが語り口調のテンポが上手く、ありがちでテンプレな雰囲気を感じませんでした。
とはいえあまりよく分からない中、ストーリーが進みます。
しかもアカと戦うことになる。
『は? は? は?』って感じでストーリーが強引に進んで、しかも主人公は覚醒すらせず、ろくな戦いすらなくあっさりやられます。
理解できないまま、今度はアカの視点に。
盲目の少女との話があり、なんとなく『なるほど。本当はアカの話なのか』と理解しようとしました。特別だったけど彼にとっては、サコの方が余程主人公だった、みたいなオチかと。
でも、そんなアカも死にます。
マジで意味わからんのです。
それでもストーリーは進む。
今度は月摘さんのお兄さんの話でした。警察としてこれまでの殺人を追って行きます。
そのあたりでようやく理解します。これはそうやって、主人公が変わっていく物語なのかもしれない、と。
現に、月摘のお兄さんの話の後には轟の話になります。
強者の話とか、諸々全部はちゃめちゃな考えだろうとは思いましたが、こういう色んな人を主人公として描く、同じものを舞台にした小短編なのだと感じ、受け入れることが出来ました。
そしてその後もこれまで、登場した人物がことごとく死んでいきます。
その都度、勝利した側が主人公となって生きていく。少しずつ人数が減っていくのを見れば、流石に月摘本人にたどり着くのだろうと理解してました。
月摘のお兄さんも少しずつ謎に迫っていく。そうしていくうちに遺体に残った言葉がヒントとして読者に提示されました。
そんなこんなで最後の最後。
八色と月摘の勝負で、ようやく謎が明かされ始めました。
大迫が生きている。
それが決定的になったとき、これまでの黒幕が登場。危機に陥るわけです。
この部分だけ取れば、ヒーローの帰還とラスボス登場。あまりにもありふれたものに思います。
でも、この作品にはそんなありふれた雰囲気はやはり、微塵もないのです。序盤で混乱し、中盤で謎に落とされたなか、終盤になったからと言って冷静になれるはずがない。
手に汗握るに決まってます。
ラスボス視点の話が進み、どんどん追い詰められる。
その時、ばっちり登場する主人公。
なるほど、確かに自分がモブキャラだと思っている人が自分が主人公だと自覚するのは今のライトノベルには多いですし、ポピュラーです。
でも、それまでの過程。そして、戦闘シーンでの主人公によるこれまでの語り。
それはライトノベルというにはそぐわないほどくらいに熱く、不思議なものでした。
。。。大袈裟だと思うじゃないですか? でも読めばわかると思うんですよ。
ガチで凄いんですって。
色んな人になってきた大迫。
だからこそ主人公になる。
ただ見てきただけじゃなくて、彼はしっかりと『なった』し『鑑みた』んです。
もうヤバいんですよ、そのシーンは。
何よりやばいのはね、P312の一連の勝利シーン!
別にひとつになったわけじゃない!
彼は彼で、作中の言葉通りいえば
『本当に祐樹君』なんですよ!
痺れるのなんのって。
そんで、だからこそ死んだ彼ら彼女らために生きるんじゃなくて自分の人生を生きて、主人公になって、で言うんですよ!!!
最後の最後も良かった。これは全体通して読まないと分からないと思います。
で、その後。
自分、手が乾燥してるものでページを上手くめくれないときがあるんですよ
だからP323のあと、すぐあとがきに入ったのに気づかなかったんです。だって自然じゃないですか。
なのに。あろうことか!
最後の、本当にいい感じのセリフで終わるところを、わざわざ橘さんの死体の話を数行いれるんですよ!
センスが半端なくないですか!
マジいいです!
と、語りすぎた。
-異能-読んだ感想としては、やはり僕の名作センサーは僕的にはバッチリ正しいなぁということです。
となると、来月に控えてる2作もくそ楽しみですな。。。。!
さて、では今回はここまで!
読んでくださってありがとこーざいました!