ライトノベルにありがとこー

読書した本について感想を書いていくブログです。 自称偏読家。

チラムネ語りしましょうか。

こんにちは、とこーです。

本日はそういう気分となったので、チラムネ語りをしますよ。

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

  • 作者:裕夢
  • 発売日: 2019/06/18
  • メディア: Kindle
 
千歳くんはラムネ瓶のなか 2 (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか 2 (ガガガ文庫)

  • 作者:裕夢
  • 発売日: 2019/10/18
  • メディア: Kindle
 
千歳くんはラムネ瓶のなか 3 (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか 3 (ガガガ文庫)

  • 作者:裕夢
  • 発売日: 2020/04/17
  • メディア: Kindle
 
千歳くんはラムネ瓶のなか 4 (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか 4 (ガガガ文庫)

  • 作者:裕夢
  • 発売日: 2020/09/18
  • メディア: Kindle
 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは行きましょうか。

「千歳くんはラムネ瓶のなか」通称チラムネはただ読んでもよし、深読みしてもよしの最高の作品だと思っています。

そこで今回は、未だ表紙となっていないヒロインである優空ちゃんと5巻について、深読みします。深読みなので、悪しからず。

 

1)時系列整理とそれに伴って生じる疑問

この作品は、朔の2年生4月からストーリーが始まります。

しかしながらどのヒロインも、その以前から朔との関わりがあります。そこで、まずは時系列を整理していきたいと思います。これについては、優空だけじゃなく、朔にまつわるところ全般を拾っていきます。

 

①1年生・入学式から数日経ったある日

……掲示板に朔の名前が書き込まれる

 

②1年生・4月

……朔ら10人の1年生が野球部に入部

 

③1年生・5月-6月に差し掛かるところ

……朔ら打線の主軸に定着

 

④1年生・6月中旬

……野球部の歯車が狂い始める

 

⑤1年生・7月中、下旬

……野球部予選。この際、陽は千歳くんの姿を見て、朔を見直している

 

⑥1年生・8月最終日

……朔、野球部退部を決める。翌日退部

 

⑦1年生・9月

……明日風と出会う

 

⑧1年生・二学期くらい

……優空がリア充グループと行動するのが当たり前になってくる

 

①と②の前後関係については分からないところです。

また、⑧に関しても具体的にいつ頃なのかは分かりません。加えて二学期以前から徐々に垢抜けてきていたとの描写があります。

ここで、時系列を見て疑問点が生じてきます。

 

a:夕湖が朔を「ヒーロー」と呼ぶ所以となる事件(?)はいつ起きたのか

b:優空が朔にまつわる事件(?)はいつ起きたのか

c:優空が垢抜けてきていた理由は何か。

 

bとcは二アリーじゃない? とお思いなるかもしれません。

しかしながら、1巻において夏休みの試合の頃には優空と朔は「いまみたいに仲よくなる前」でした。

ですが、二学期前から垢抜けてきていることから、必ずしも朔との事件(?)と優空が垢抜けてきていた時期をイコールで繋げることができるとは言えないと思います。

 

さて、ではこれに様々な参考文献(SSとも言う)を照らし合わせてみましょう。

 

コミカライズ1巻と原作4巻の同時購入特典のSSつきクリアファイルより、優空と朔の過去の関係がみてとれます。

これを見るに当初は

内田さんとあなた。

そして優空ちゃんと千歳くん。

最後に今のように優空と朔くん。

と言った感じで呼称が変遷していると思われます。そしてコミカライズ1巻巻末のSSより、2人の最初の印象は「悪かった」、そして優空にとって「あんまり思いださせないでほしい」ことが分かります。

このことから、⑧に至るまでには何らかのことがあった、と考えるべきでしょう。

であるのならば、夏休みの野球部のことで余裕のない彼が、それを解決できたとは思えません。本格的に不味くなる前、夏休み突入前後も同様で、野球部の練習が忙しい彼が誰かとのいざこざを解決できるとは考えにくいでしょう。

だとすれば、その解決は二学期突入以降だと考えるのが妥当です。それも、彼の精神状態を鑑みれば、⑦以降だと言える気がします。

⑦▷⑧という時系列を確定、とここではしたいと思います。

この時、先程b・cで話題となった、優空が「垢抜けてきていた時期」と「2人が仲良くなり始めるきっかけ」は別の問題だと言えるでしょう。

或いは、「垢抜けてきていた」のは単に高校に慣れたからであって、理由がないという説もあります。ここに関しては難しいところなので、保留とせざるを得ないでしょう。

 

さて、これでひとまず時系列の整理が終わりました。

とはいえ、まだ何一つ問題については考察できていませんね。次に入りましょう。

 

2)前項《a》について考える

時系列を整理しただけで、疑問が生まれました。

ここではまず、前項のaについて考えてきます。

始める時に優空と5巻について語ると言ったのにどうして夕湖、と思われるかもしれません。しかし、作品を呼んでいただければわかるように、優空と夕湖というのは非常に密接に描かれています。だからこそ、優空の考察には夕湖が欠かせません。

 

正妻と目される、天然姫オーラのあるリア充柊夕湖。彼女は1巻表紙を務めており、健太との1件でも活躍しました。

その中で、彼女は朔のことを「ヒーロー」であると言います。「私のヒーロー」ですね。

何かがなければまず、同級生のことを「ヒーロー」とは呼びませんよね。ということは

何があったことは確実です。

さてではここについて、さらに生じる疑問をまとめましょう。

a-1:夕湖が「ヒーロー」と思うようになった事件と朔に惚れたこととの関係性

a-3:夕湖が「ヒーロー」と思うようになった事件はどんなものだったのか 

a-4:夕湖が「ヒーロー」と思うようになった事件と「誰よりも私のことを雑に扱ってくれた」こととの関連性

 

ほとんど答えが出ないものであることは確かです。a-1については推測として「ヒーローと思うようになった時が惚れた時」であると言える可能性が高いですが、必ずしもイコールであると言えるかと言うと、難しいところでしょう。

正直、この辺りについては情報が欠如しています。

ただ言えることもあるでしょう。

野球部をやめる頃から明日風に会うまでの時点で、夕湖は既に朔のことを本気で心配していました。もちろん、友人としてそのように心配することもあるにはあるでしょうが、流石に時系列でいう⑦以降に夕湖との件があったとは考えにくい。となると、元の疑問であるaについては一定の答えが出せます。つまりは、夏以前ということ。

一方でa-1~a-3については答えは出せません。ただ分かることは

「何らかの問題が発生し、それを千歳くんは解決した。この際、朔は夕湖を特別扱いしなかった(=雑)。このことで朔に、惚れた」

ということ。

こうするとa-1とa-3は全く同じに思えますが「惚れた」ことと「雑に扱ったこと」が、同時期かどうかは確定できません。「雑に扱ってくれた」後に事件が解決して、あとから惚れたって可能性もありますから。

 

ただまぁ、今回のメインは優空と5巻です。

a-2の答えが少なからず出たので、それでいいかなと思います。

 

3)優空と朔

それではようやく本題に入っていきたいと思います。

優空──内田優空は作中において、最初に登場します。1巻の、あの挿絵は素晴らしいですよね。

そんな優空と朔に何があったのか。これを紐解いていくには優空に纏わる描写から考えていくべきだと思います。

なお、私は比喩諸々を考えると迷宮に入りすぎて迷子になるタイプなので比喩の考察はそこそこにしておくつもりです。

 

ではまず1巻。

優空は、朔が健太のところに行く際、真っ先に電話をかけていました。その理由については、コミカライズ1巻と原作者4巻の同時購入特典SSつきクリアファイルに記されていました。言ってみれば、「カースト」とか「千歳朔」について感覚的ではなく理窟で理解できる、みたいな感じでしょうか。それに加えて距離のとり方も上手いなど、努力型リア充の一面が押し出されています。

健太に対しても包容力抜群で接する優空。亜十夢らに絡まれている健太を頑張って助ける姿も描かれました。ここで、朔はぷちぷちに優空をたとえています。

またこの1巻の出来事のなかで、メロンブックスノベル祭り特典SSアンソロジー第1弾の「下校時のこと」が描かれています。ここで朔と優空の家が同じ方向であることが書かれていたり、1巻の時点で「同じ理由で徒歩通学している」ということも描かれていたりしているのが個人的にはポイントだと思っています。

ちなみに優空は勉強が得意な様子。描写としては僅かですが、学年トップ級だとは思われます。

 

1巻と2巻の間

2巻とらのあな特典のSSより。

優空が、朔たちが1巻で健太のオタサー時代の友達を撃退(?)したスタバに訪れます。この際に、優空と朔は「普段お互いが飲んでいるもの」を飲んでいるのがポイント。

 

 

2巻。

悠月との偽恋が始まった彼と真っ先に会ったのが、優空でした。彼女は悠月のことを心配する一方、それ以上に朔のことを心配しています。夕湖と共に朔のことを心配してはいますが……その心配は夕湖以上に見えます。とことん、その描写が多いです。

一方で、図書館での描写より優空が以前はメガネをつけていたこと、そしてその当時は見た目をあまり気にしていなかったことが分かります。

 

2巻と3巻の間。

ドラマCDのエピソードにて。

優空は朔に、スマホケースをプレゼントします。その種類も含め、朔の好みど真ん中をセレクトしています。

他のキャラももちろん色々な考えがありますが、その中で優空ほど「朔の好み」という点を意識している人はいないように感じられます。陽が少し近いですが、ベクトルの違いがあるでしょう。

またこの中で「色々」なことを「早く忘れてほしい」と言っています。この「色々」にどこまで入るのか、というのがポイントかなと感じます。

 

3巻

3巻における、優空の描写は多くありません。

ただ一方で、非常に優空の「日常」感が押し出されているのも3巻です。

下校を朔共にしている優空。その中で明日風と会い、朔が紹介もしています。

また、朔の家での話で、優空がたまに料理を作りに来てくれることも分かりました。

 

4巻

印象的なのはやはり、陽を混じえた3人でのやり取りの前後でしょう。PVにもある「はい、任されました。そのときはきっと、誰よりも朔くんの隣にいるから」という台詞は印象的です。

また他にも、「誰よりも私のことを雑に扱ってくれたから」朔との仲がいいのだ、と陽に伝えています。この際、何かを思い出して言っていることから過去になにかがあったことはまず確定です。

また、「ありがとう、私に気づいてくれて」という台詞もありました。この意味は朔自身にも分からず、終わります。

過去のこととして描写があるとすれば小さい頃からピアノやフルートを習っていた、ということくらいです。

 

さて、ここまでのことから分かることをまとめていきましょう。

まず、内田優空という人物が朔にとって実に密着的で日常的である、とは言っていいのではないでしょうか。

家の方向が同じで、共に同じ理由で徒歩通学。それゆえに、一緒に帰っていることも

多いのが2人です。1巻において最初に登場し、2巻においても七瀬たちと最初に出会います。そんな彼女は「日常」の象徴であると言えるように思います。

 

一方で、過去については明確に思い出したくないと考えているのも事実です。

そしておそらくはそんな過去で朔は「優空に気づいた」のだと思います。現在の優空はそこそこには華やかなリア充なわけですし、地味だった当時の頃だと思うのが自然ですよね。

 

ただ、ここから先が分からないのもまた事実。

過去に何があったのか。

彼女は過去に「気付かれない」ような存在だったのは確かです。1巻とかまでだと、単に「地味だった優空を健太の時のようにリア充にした」みたいな雰囲気にも思えたんですが、「気付く」という描写や呼称の変遷、当初は印象が良くなかったことなどを考えると首を傾げざるを得ません。

 

そこで考えるべきは5巻の内容だ、と私は考えます。もちろんこれは優空が5巻のヒロインであるという想定での話なのですが、その場合、まず間違いなく優空との過去の話も描かれると思われるからです。

 

4)5巻の内容から考える、優空と朔

これまでの1-4巻は必ず、1冊につきひと月が経過していました。もちろん作中で1ヶ月が丸々描かれるわけではありませんが、新しい月になるに伴って話が始まるというのが通例です。

この論理に則れば、5巻は8月、夏休みど真ん中の話となります。そしてこれは、このラノ2021!の裕夢先生のインタビューからも明らかでしょう。

夏休みとリア充とならば、当然話はいくらでもありますね。夕湖との夏祭りの話もありますし、水着回だって……と話が逸れました。

ともあれリア充の夏休みは話が多いことも事実。そこでまず予想として、夏休みのエピソードのうち5巻本筋にかかわらないストーリーは何らかの形で補完されるのではないか、と思います。ssはもちろん、ドラマCDや短編集など方法は幾らでもあると思いますから。

 

その上で、それでもやはり5巻は夏休みらしくチーム千歳が揃うシーンが多くなるのでは、と思います。

何故か。5巻が優空とのストーリーなのだとしたら、何らかの形で優空の地味さや身近さが押し出されると思うからです。

1年生の夏休みには、優空はチーム千歳にいませんでした。それどころか朔に「気づかれて」もいません。それが2年生になって、隣にいられる。そんな展開はエモいですよね。

その中で思い出を語る感じで2人が1年生の頃に起きた話を……というのはありえそうです。

 

 

が、まだ話は見えてこない。

そこで、もう少し夏休みという部分にフォーカスしてみましょう。

夏休みには様々なことが起こります。

たとえば、2年生の夏といえば受験の天王山だという見方もあるでしょう。

また夏休みには家族と過ごす時間も多くなる気がします。帰省だってある季節ですよね。

 

さて、ここまで言うと分かっていただけるかもしれませんが私は5巻は家族の話かな、と妄想しております。はっきり言いましょう、妄想です。考察混じりの妄想なので外れても「だよね」くらいのテンションでいきましょう。

 

5巻が家族の話である理由はいくつかありますが、その前提として語るべきはこれまでの1-4巻を思い出していくべきです。

 

どの巻においても言えることは、朔と誰かが「交差」し「相互理解」を深めていくことにあると思います。

特に4巻なんかは顕著で、朔と陽の交差具合が凄いですよね。あの視点の切り替えとか、ヤバいです。

 

そこで5巻。

優空と朔はどう交差するのでしょう?

少なくとも朔は、野球部とも蹴りをつけ、割とスッキリした状態にいます。

その中で問題が起こるとすれば何があるでしょう。

そう考えた時に、家族の話になるような気がするのです。

 

 

でも朔の家族の話ってそんなになくない?

という方、2巻や3巻を是非ご覧になってください。

朔の家族には父と母の他に、もう1人誰がいるんです。しかもその人は「厄介」。

東京で明日風といた時にも野宿と二択じゃないと行きたくないくらいに嫌がってはいるものの泊まるあてがないわけじゃないと書いていますし、そのもう1人の家族が東京に住んでいるっていうのは確実のように思います。

だからこそ夏休み。

その人が帰省したことを契機になにかが起こるのでは、と思うのです。

 

では、優空は?

優空については家族の描写ってないですよね。

ただ小さい頃から楽器を習っていたという点、勉強ができる点などをみてみると、結構いい家柄(あんまりこういう言い方はしないかもですが)の生まれなのでは? という気がしなくもないです。

まあ、これって流行りでもある聖女系甘々ラブコメの思考って感じはしなくもないのですが。

でも料理をたまに作りに来てくれて、勉強できて、包容力があって……って結構そんな感じがしなくもないんですよね。

何より、そういったいい家柄の話だとすると、福井っていう田舎の色も濃くなるのかな、と。いや、これは偏見交じりなのですが、都会よりも田舎の方が「いい家柄」は文化とか、伝統とかの意味で出しやすい気がします。

そして「いい家柄」だとしたら、夏休みはわりと悩むことが多そうな気配。勉強って単にフォーカスして、たとえば「友達付き合いはやめて勉強に集中」的な感じから始まるストーリーもありそうですし、部活を辞めるよう言われたり……とかも可能性としてはゼロじゃない気がします。 

互いに持つ家族の問題に向き合い、一回り大人になる夏休み。

そういうビターさも、チラムネならありでさないでしょうか。

 

 

 

 

 

いかがでしょう。

書いているとどうしてもまとまらないので、やはりキャスかなにかでどなたかと話しながらがいいなぁ、と感じましたね。

 

ともあれ、5巻は家族の話、というのが私の予想です。

発売は来春頃とのことですし、ものすごく楽しみですね!

それでは読んでくださってありがとこーざいました!