ライトノベルにありがとこー

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『妹さえいればいい。12』感想

こんにちは、とこーです。

一気買いした妹さえも、もう読み終わりそうだということに戦慄を覚えておりますが、今回は12巻の感想を書いていきます。

妹さえいればいい。 (12) (ガガガ文庫)

妹さえいればいい。 (12) (ガガガ文庫)

  • 作者:読, 平坂
  • 発売日: 2019/04/18
  • メディア: 文庫
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それではいきます。

スランプは脱し、けれども完全な職人系の作家へと変わった伊月。そしてそんな彼の作品を読んで怒った那由多。2人の破局による前回のつづきでした。

 

今回はそんな2人の他にも、大きく物語が動いていた人もいました。

例えば青葉。彼女の新作は1巻しか出ていない中でコミカライズが決定し、仕事という点ではすごく順調に。

 

そして京は、2人や編集部の間で迷い、考えながら奮闘していました。編集部に頼まれて那由多を復帰させるよう頑張るも、言葉の薄っぺらさを指摘されて悩んでしまう。そこの、まだ彼女が不完全で、編集者としてじゃなく、友達として接している感じがあって苦しくもいいなぁと思いました。

一緒に泣ける編集者を目指す彼女ですが、それ故に那由多に甘く、『お母さん』のような態度を取ってしまっていました。

そんななか、蚕が那由多に厳しくすることで那由多を動かすだけじゃなく、京の物語もまた進ませました。

優しいだけじゃダメ。そんな編集者の難しさを考えながら、更には別れた伊月と那由多のことを思い、春斗からの恋心を再認識する京は、どこへ着地できるのでしょうか。楽しみです。

 

一方アシェリーと海津は結ばれ、良かったなぁと思う次第です。

海津の覚悟の強さを垣間見ると、くそかっこいいですし、そんな海津と生きる覚悟をしたアシェリーもクソかっこいいです。

 

春斗も進んでいました。

新作のGOも出て、今度こそはとエンジンをかけています。そんな彼も、自暴自棄な伊月には苛立ちのようなものを覚えているようでした。

ここの、春斗の劣等感と失望が綯い交ぜになったようなシーン、いいです。友情も感じましたし、最高でした。

 

けどまあ今回は伊月と那由多のことが一番心に残りました。

蚕に言われたこともあって作家としては復活する那由多。そんな彼女は役者の勇真と話す中で、やっぱり伊月のことを、愛してるんだと気づきました。

魂全部で愛しちゃってるって、ほんとにね、マジでやばかったです。可愛いし、泣けました。

一方の伊月も、自暴自棄からは立ち直り修行僧モードで職人的に作品を仕上げていました。そして実の妹が誕生する時。

名前を考えるようにいわれ、部屋に自分の本があることに気づきました。そこで見つけた栞から妹の名前を決めるシーン。あそこが何故か無茶苦茶泣けました。物語を進めるときの、道標。これまではただ一休みしてるだけで、もう一度進んで行けるんだと感じたからかもしれません。

京からのメールに『待ってろ』と答えたのは、とにかくかっこよくて主人公だなぁって思いました。

那由多のためだけの小説。それには芸術家としての力も、職人としてのスキルもこもっている。そんなところがああ一休みしてただけで、無駄な時間じゃなかったんだと思いました。那由多と離れている間に培ったものも、全部が物語を進めるためのものになる。そしてたった5日で書きあげ、走って渡しに行く。その姿が主人公でなくてなんなのか。ボロボロ泣きます。マジで。

そしてそれを読み終え、2人はもう一度付き合うことに。

その小説の感想を聞いた伊月がわかっていたこととして書かれていたことも印象に残りました。

恋敵が悪役だなんて都合のいいことはなくて、1度手放せば普通は離れていく。

そういう、誰もが主人公な世界での常識が胸に刺さりました。

蘇った主人公。最後のページの伊月のキャラ紹介はずるい。本文以外でガン泣きさせるのは、まじで、ズルすぎる、

 

まあそれとは別に京が好きな僕は、これから始まる彼女の新しい物語も楽しみです。恋も含め、どう成長していくのでしょうか。

 

 

今回はここまで。

なんだか、どんなふうに書いたらいいのか迷走してます。ま、感想記事は自分のためですからね。故に好みじゃない作品は感想書きませんし。

それでは読んで下さってありがとこーざいました!