『“文学少女”と死にたがりの道化』感想
こんにちは、とこーです。
本日は文学少女シリーズ第1巻である『“文学少女”と死にたがりの道化』を読んだので感想を書きたいと思います。
それでは行きます
そもそも僕は『古き良き名作』だからといってなんでも崇め称えるようなやつではなく、むしろ古き良き名作だろうと興味がなければ読まないような偏読家です。
そんな僕としては、文学少女シリーズを薦められてもなかなか読む気がしなかったのですが、なんとなく道化というフレーズに惹かれて読んでみました。
そして、思いました。
面白いなぁ、と。
ほんと単純にそう思いました。古き良きとか、新しいとか関係なく、良いものは良いんですよねぇ。
主人公は自分を偽っている高校生男子。けれども彼の過去には色々とあるらしく。1巻時点では多くを語られてはいませんが、なんとなくの雰囲気はとてもよく伝わりました。
そんなわけあり主人公の『道化』と、今作における様々な登場人物の『道化』。それがこの1巻の軸になっていました。
特に主人公の叫びとその苦悩は、本当に胸に来ました。
苦しさとかそういうのは、色んな作品で描かれているものだとは頭では分かっているのに、それでも感動しちゃいます。
『人間失格』を介して語られていく様々な人物の心情は苦しいままで続いていきます。苦さのあふれた作品だなぁと、感じました。
『分からない』というのもまた、この作品の軸にあるように思いました。
ある意味では存在そのものが『分からない』遠子先輩も含め、人が何を考えているか分からなかったり、どうせ分からないとなげうったり。そういう葛藤にも似たものもまた、苦しみの要因であるように思います。
でも、最後の最後。
『書く』ことによって変えられる。
そんなことから起こる、主人公のほんの些細な変化のようなものが幸せなものに思えました。
不穏だなぁと感じたのは普段、道化をしている人が見せる本性のような1面。それが遠子先輩が主人公に見ているものでもあるのだとしたら、人間失格のような悲しい結末を迎えてしまうのかなぁと思ったことでした。
そういうのも2巻以降で語られるんでしょうか。実に気になりますね。早く読みたいです。
全体として『古い名作』みたいにバカにして読み始めた自分を殴りたいくらいには面白かったです。
今後も最近の作品以外も読もう、と思う訳では無いですが好きな本を好きに読むって言うのは大切にしたいなぁと思いました。
本と人の関わりや交わりみたいなものをテーマに紡いでいくストーリーは、やっぱり好きです。
それでは今日はここまで。なんか読書感想文として本当にレベル低いですよね。。。。ごめんなさい、ちょっと今後考えます。
それでは!
読んでくださってありがとこーざいました!