『完璧美少女な天才ショタがダダ甘お姉ちゃんと業界仰天のゲームを創りながらゲーム作りの怖いお話を聞かされています! 』感想
完璧美少女な天才ショタがダダ甘お姉ちゃんと業界仰天のゲームを創りながらゲーム作りの怖いお話を聞かされています! を読みましたので感想を書きます。
その前にAmazonのURLをば。
それでは始めます。
ショタ主人公に魅力を感じて購入した作品でしたが、思っていたよりも主人公の影が薄かったなぁと思います。
おそらくこの作品で伝えたかったのは創作の楽しさであるように思います。
ただ、どうしても伝わりにくかった部分があるのも事実でした。
別に悪いわけではないのですが、どうしても自分は三人称視点に苦手意識をもってしまうようで、キャラクターが記号的に感じてしまいました。
一方で、主人公をショタにするとその視点での情景描写が陳腐なものになってしまいがちなので、そういう意味では三人称で進行することにしたのは素晴らしい判断だったと思います(何様って感じですが)。
また、そんな風に三人称で進行していくことで物語という形式を用いてゲーム制作の実態を伝える、エッセイ的な側面もあるように思いました。
そういう視点で見てみたときに、心をぐっと掴まれたのは作者と作品を切り離して考えるという点でした。
すごい作品ができてもすごいのは作品であって作者じゃない。
この考えには『なるほど』と思わされました。
読書をする側としても、この考えはとても大切なものであるように思います。
全体的にキャラクターについては記号的に感じてしまった部分があったのですが、他方で、記号に付加された才能については美しく表現されているように思いました。
数学やプログラミングでの才能を表現するというのが、自分にはいまいち想像できなかったのですが、この作品では素人にもわかるように表現してくれていました。ただ、やっぱりプログラミングの知識があった方が、すごさとかは分かるのかもしれません。
学生より働く大人の方に読んでほしい一作です。
なんかものを作りたい!
そう思える一作だったかな、と思います。
ぜひ読んでみてください。
それから。
これまた蛇足ですがショタ好きの自分としてはショタ主人公の一人称で物語を見てみたかったです。
それでは。